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五番町
五番町は、昔北新地ともいわれ、聚楽第造営のときできた御茶屋でした。
ここに御茶屋が出来たのは享保年間(1716〜1736)で、上七軒の出店という名義で作られ、北野や、愛宕に参詣する人たちを対象にしていましたが、やがて徐々に発展して西陣の職工などの遊興の場所になりました。
戦後の最盛期には100軒の御茶屋があり、300人近い娼婦がいましたが、昭和33年の売春防止法の施行に伴いその姿は消えました。
今は 五番町遊郭も往年の面影はみるかげもなく、2階に手摺りの有る家が何軒か残るだけです。このあたりが昭和33年に、水上勉の原作で映画「五番町夕霧楼」の舞台になった場所です。
水上氏は随筆の中で、
「自分の青春は五番町と共にあった」
と記されています。